ロシア軍は、ウクライナで米国が後援する秘密研究の新たな疑惑を提起している
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【RT】2022年3月24日
https://www.rt.com/russia/552623-us-ukraine-experimental-drugs/
ロシアの核・生物・化学防護部隊のイーゴリ・キリロフ中将は、3月24日(木曜日)のメディアブリーフィングで、米国がウクライナ軍の「ボランティア」に対して実験薬の実験に関与していると主張した。
実験的な薬物実験は、今月初めにロシア軍によって暴露された、いわゆるUP-8プロジェクトの中で行われた。
「我々は、ウクライナ軍関係者が参加した研究についての情報を公開し続けている。このような作業は米国では禁止されており、国外の軍によって実施されていることに留意したい」と同関係者は述べている。
「ブルガリアのメディアに掲載されたデータによると、ハリコフ研究所での実験だけで約20人のウクライナ兵が死亡し、さらに200人が入院した」とキリロフ氏は付け加え、ウクライナでの実験には「4千人以上」が関与していたと主張している。
同高官は、昨年4月に在米ウクライナ軍事アタッシェが同国国防省に送ったとされる文書を提示した。この文書では、AI関連の研究を行う米国・カナダ企業スカイマウントの代表と同駐在武官との会談が紹介されている。
文書によると、同社はウクライナ政府高官に、長距離観測のソリューションや、薬のスクリーニングと開発に使用するシステム「Deep Drug AI」を実演した。このシステムは、「1日あたり60人分の仕事をこなし、承認済みの既存の医薬品から新しい標的分子を生成するための手作業時間を大幅に短縮する」(開発者)という。
「受け取った文書では、(ウクライナ兵に)未試験の薬を試そうとしたことが確認されている。米国やカナダでの認可手続きを経ていない医薬品のスクリーニングシステム『ディープ・ドラッグ』のことだ」とキリロフ氏は述べた。
アメリカのスポンサーが特に冷笑的なのは、ウクライナ国防省の職員がボランティアとして参加しているにもかかわらず、開発元のスカイマウント社がこのシステムの商業ベースでの購入を申し出たことにある。
米軍の支援を受けた製薬研究に利用された国はウクライナが初めてではないとキリロフ氏は指摘する。例えば、2010年にはインドネシアがジャカルタの米海軍医療センターを閉鎖したが、このセンターも同様のプロジェクトに関与していたようで、「数々の違反行為」があった、と彼は付け加えた。
モスクワは、2月下旬に隣国ウクライナに軍隊を派遣した後、ウクライナ全土に散らばる秘密の研究所で、米国が支援する疑わしい医薬品や生物学的研究が行われているという疑惑を提起した。
この攻撃は、ウクライナがミンスク協定の条件を履行せず、ロシアが最終的にドネツクとルガンスクのドンバス共和国を承認したことをめぐる7年間のにらみ合いの後に起こったものだ。
ドイツとフランスが仲介した議定書は、これらの地域のウクライナ国家内での地位を正統化するためのものであった。ロシアは現在、ウクライナが正式に中立国であることを宣言し、米国主導のNATO軍事圏に決して参加しないことを要求している。
キエフは、ロシアの攻撃は完全に無抵抗であると主張し、武力による2つの共和国の奪還を計画しているとの主張を否定している。