【Natural News】2024年7月18日 リチャード・ブラウン著
https://www.naturalnews.com/2024-07-18-un-15-years-clear-gaza-bombing-debris.html
国連は、イスラエルによるガザ地区への大規模な砲撃によって残された瓦礫の撤去という困難な作業には、15年という途方もない歳月が必要で、5億ドルから6億ドルの値札がつくだろうと予測している。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は、イスラエルの集中的な空爆作戦の間に堆積した瓦礫を撤去するためには、100台以上のトラックが必要であると述べ、物流上の課題を強調した。
10月7日から5月4日までのイスラエルのガザ砲撃では、140平方マイルの地域に7万トン相当の前例のない爆弾が投下され、第二次世界大戦中に投下されたすべての爆弾の累積トン数を上回ったと、ユーロ‐メッド・ヒューマン・ライツ・モニターは述べている。
国連環境計画(UNEP)が6月に発表した包括的な報告書では、被害の程度が詳細に報告されており、ガザで被害を受けた建物は137,297棟にのぼり、これはガザのインフラ全体の半分以上に相当する。
報告書では、瓦礫を処理するために250〜500ヘクタールの広大な埋立地が必要になると予測している。
物理的な破壊だけでなく、紛争はガザの発展に壊滅的な打撃を与え、医療、教育、経済的安定といった重要な分野を44年遅らせることになったと報告書は指摘している。
環境への影響も同様に深刻であり、爆発性兵器によって推定3,900万トンの瓦礫が発生し、水、衛生、衛生システムにおいてすでに悲惨な状況を悪化させている。
最近の紛争以前でさえ、ガザの水の92%以上が人間の消費に適さないとされていた。
国連環境計画(UNEP)のインガー・アンダーセン事務局長は、人間の健康と食料安全保障への深刻な影響を強調し、こうした状況はガザの全体的な回復力を著しく損なうと強調した。
この報告書は、ヨルダン川西岸地区を拠点とするパレスチナの主要環境省であるパレスチナ環境品質庁からの要請を受けて作成されたもので、気候変動やガザの環境インフラに対する過去の攻撃によって悪化している進行中の環境悪化にも注意を喚起している。
■■イスラエルはガザの人々を荒廃させ続けている
パレスチナ保健省が発表した最近の死傷者数は、イスラエルの軍事行動により、10月7日以降、少なくとも38,664人のパレスチナ人が死亡、89,097人が負傷したことを記録しており、悲惨な状況を描き出している。
イスラエルとハマスの紛争が10ヶ月目に入り、ガザでの軍事行動は人道的危機を悪化させている。
戦前のガザの人口230万人の80%以上が避難民となっている。ガザ市は、ガザ北部に位置する人口密度の高い都市部で、約35万人の住民が住んでいるが、ここ数日、軍事行動の激化と強制避難命令に直面している。
いわゆる「安全地帯」に避難するよう警告されているにもかかわらず、パレスチナ人は、ガザで実際に安全な避難場所を見つけることがますます難しくなっているため、どこにでも身を寄せている。
さらに、ガザ住民は、食糧と水の深刻な不足のために飢えをしのぐことが困難であると感じており、怪我や病気で弱っている人々は、医薬品の不足のために治療を受けることも困難である。
このため、ガザ住民の生命を維持するために必要な物資のほんの一部しか目的地に届かず、援助物資を届けることは継続的な課題となっている。
ガザでわずかに機能している医療施設は手一杯で、トリアージによって慢性疾患を抱えた人々が治療されないまま放置され、栄養失調の患者が日々増加していることは言うまでもない。