欧州で電気自動車販売が減少、ハイブリッド車は増加

UK electric car battery firm collapses

英電気自動車用バッテリー会社が経営破綻出典:AFP=時事 Pixabay

【Insider Paper】AFP時事2024年6月20日 11時10分
https://insiderpaper.com/electric-car-sales-fall-in-europe-while-hybrids-rise/
自動車メーカー各社が6月20日発表したところによると、欧州では5月、気候変動対策に欠かせない電気自動車の新車販売台数が減少し、ハイブリッド車は増加した。

 

欧州連合EU)は2035年までに燃焼式自動車の販売を禁止する計画だが、電気自動車の販売は2023年末以降低迷しており、その主な理由は手頃な価格のモデルが不足しているためだ。

 

自動車工業会(ACEA)が発表した月次統計によると、バッテリー式電気自動車(EV)は2023年5月の13.8%から12.5%に減少した。

 

充電式プラグインハイブリッド車の新規登録台数も5月に14.7%減少し、現在ではわずか6.5%にとどまっている。

 

一方、ハイブリッド電気自動車の市場シェアは4分の1から30%近くまで伸び、化石燃料を大量に消費するガソリン車とディーゼル車の合計シェアは半分以下に減少した。

 

ヨーロッパの主要市場において、バッテリー電気自動車の販売台数が増加したのはフランスとベルギーだけだった。

 

2023年末に購入奨励金が廃止される自動車大国ドイツでは、引き続き減少した。

 

シンクタンクのTransport & Environment(T&E)によると、電気自動車の販売不振は、自動車メーカーが手頃な大衆向けモデルを犠牲にし、利益率の高い大型のプレミアム電気自動車を優先した結果だという。

 

「この短期的な利益最大化戦略の結果......自動車メーカーの利益は、e-モビリティの普及を犠牲にして、記録的な高さまで急上昇した」とT&Eの声明は述べている。

 

2025年に施行されるEUの排出ガス規制強化に対応するため、メーカーは電気自動車の販売比率を年平均21%まで大幅に引き上げなければならないとT&Eは計算している。