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【Farmer’sweekly】2023年6月2日
アイルランド政府は、気候変動目標を達成するために、乳牛の数を大幅に削減する構想を検討している。
アイルランドでは、2030年までに農業からの排出量を4分の1削減するという目標が政府によって設定されている。
アイリッシュ インディペンデント紙によると、これを達成するための一つの案として、全国の乳牛の頭数を10%減らすことが提案されている。
これは、年間65,000頭の牛を3年間取り除くことに相当する。
チャーリー・マコナログ農業大臣は、アイルランドのラジオ局RTE モーニング・アイルランドに、酪農家の代表が参加する酪農ビジョングループが、農場での排出量を減らすためのさまざまな選択肢を検討してきたと語った。
これには、自主的な乳製品削減スキームも含まれており、現在検討中である。
農作物の排出量を削減するための提案に関する詳しい情報は、アイルランド農業省から年内に発表される予定だ。
■■ 農業界の反応
アイルランド農民協会会長のティム・カリナン氏は次のように述べている。
「このような報道は、政府が酪農・畜産部門を弱体化させるために水面下で動いているという見方をさらに助長するものでしかありません」
「酪農業からの撤退を希望する農家もいるかもしれませんが、私たちは、次の世代が農業に参入するための道を提供することに集中すべきです」
カリナン氏は、アイルランドでの乳製品や牛肉の生産を減らすことは、生産が二酸化炭素排出量の多い他の国に移ることにもつながり、地球温暖化を減らすどころか、むしろ増加させることになると付け加えた。
マクラ・ナ・フィールムのエレーヌ・ホウリハン会長は、政府の提案は「完全に膝を打った報告」であり、農業に大きなダメージを与える可能性があると述べた。