セルビア大統領、党首を辞任

アレクサンダル・ブチッチは国家元首に留まり、国防相セルビア進歩党の指揮を執ることになった。セルビア政府の閣議に出席するアレクサンダル・ブチッチ氏(2023年1月23日、セルビアベオグラード) © AFP / Andrekj Isakovic

 

【RT】2023年5月27日

https://www.rt.com/news/577002-serbia-vucic-resigns-party/


アレクサンダル・ブチッチ大統領は、11年間務めた与党セルビア進歩党(SNS)の党首を退任し、ミロシュ・ブチェビッチ国防相が後任に就くことが決まった。

 

 

ベオグラードでの反政府デモやコソボでの衝突の中、大統領として留任するヴチッチ氏は決断を表明した。

 

 

SNSの代表者たちは、5月27日(土曜日)にクラグジェヴァツ市で開かれた党大会でブチッチ氏の辞任を受け入れ、その直後にブチェビッチ氏を後継者に選出した。

 

ブチッチは2012年にトミスラフ・ニコリッチの後を継いでSNSの指導者になった。

 

ブチッチ氏とニコリッチ氏は、民族主義的なセルビア急進党と分裂した後、2008年に同党を設立した。

 

「私はこの党を離れることはない。この数年間、最高の党を率いてきたことを誇りに思う」とブチッチ氏は出席者に語り、「我が国に対して行われているハイブリッド戦争 」の中でもSNSの人気が高いことを誇った。

 

 

ブチッチ氏は、自分は大統領として留任し、SNSは来月開始されるより広範な政治運動に参加することになるだろうと述べた。

 


ブチッチ氏はここ数週間、大規模な抗議行動に直面しており、今月初めに起きた2件の銃乱射事件の後、デモ隊が同氏と治安当局幹部の辞任を要求している。

 

ブチッチ氏は先週、ベオグラードでの集会に欧米が支援する活動家が参加していることを密告されたと述べ、彼らが自身の政府に対する「色彩革命」を企んでいると非難している。

 

一方、ブチッチ氏は5月26日(金曜日)、コソボ自治州セルビア人が多く住む町で同日未明に起きた警察とデモ隊の衝突を受け、セルビア軍を厳戒態勢に置いたと発表した。

 

この騒動は、町のセルビア系住民がボイコットした投票でアルバニア系住民が町長に選ばれた後に発生したものだ。

 

地元メディアは、プリシュティナの警察が抗議するセルビア人に向けてスタングレネード催涙ガスを発射し、約12人が負傷したと報じた。

 

ヴチッチは大統領就任以来、米国やEU、ロシアや中国との関係を維持することに努めてきた。EUの指導者たちは、ウクライナ紛争をめぐるモスクワへの制裁をベオグラードが行わないことは、セルビアの欧州圏加盟の可能性を損なうと明言しており、これはブチッチにとって難しい立場になっている。

 

 

欧米の政治家がベオグラードを訪れた際、彼は今月初め、「最初の義務は、私が制裁を導入しなかった嫌な奴であることを私に説明することだ」と述べた。

 

ブチッチは、「逃げ場のない状況」を除いて、ロシアへの制裁はしないと繰り返し述べている。