なんという選択だろう。専制的な世界政府か核戦争か

Emmanuel Macron
【America First Report】BY:マイケル・スナイダー 2022年11月21日

https://americafirstreport.com/what-a-choice-a-tyrannical-world-government-or-a-nuclear-war/

極めて抑圧的な世界政府の下で生きるか、核戦争の中で生きるか、どちらかを選ばなければならないとしたら、あなたはどちらを選ぶか?

 

個人的には、この2つの選択肢のどちらも好きではない。

 

しかし、ここ数日、西側の指導者たちは、私たちがどちらかを選ぶことになると信じ込ませようとしている。

 

彼らによれば、西側エリートの価値観とアジェンダに支配された「グローバル秩序」に服従するか、最終的に広範な混乱と核戦争につながる多極化した世界を受け入れるかのどちらかだということだ。


 言うまでもなく、西側の政治家たちは、私たちが前者を選択するよう懸命に働きかけようとしている。

 

11月18日(金曜日)、フランスのマクロン大統領は、バンコクで開催されたアジア太平洋経済協力会議APEC)首脳会議で、フランスは実際には加盟していないにもかかわらず、演説を行った。

 

その演説でマクロン大統領は、急速に悪化する米中関係が世界を引き裂くことを嘆き、本当に必要なのは「単一の世界秩序」であると大胆に宣言した。

 

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は11月18日(金曜日)の演説で、世界政府を呼びかけ、それが競合する超大国間の対立を避けることになると主張した。

 

マクロン大統領は、タイのバンコクで開催中のアジア太平洋経済協力会議APEC)首脳会議で、「われわれは単一の世界秩序を必要としている」と演説した。

 

「あなたは米国側ですか、それとも中国側ですか?」

 

マクロン大統領は、美辞麗句を並べながらこう問いかけた。「なぜなら、今、徐々に、多くの人々が、この世界には2つの秩序があると見なしたがっているからだ」。

 

「これは大きな間違いだ。米中双方にとってさえも」と、二つの超大国地政学的な「ジャングル」の中の「大きな象」に例えた後、彼は付け加えた。

 

もちろん、彼が「単一の世界秩序」が必要だと言うとき、彼は、中国やロシアのような国々が対等なパートナーであるような秩序を提案しているわけではない。

 

マクロンをはじめとする西側諸国のリーダーが描くのは、西側のルールと西側の価値観に支配された世界システムである。

 

マクロンは「単一の世界秩序」という台詞を言うとき、言葉の一つひとつをゆっくりと、特に強調しながら発音していた。


マクロンは、いつか自分が「単一の世界秩序」を主導する姿を思い描くことができるような気がしている。このような誇大妄想は非常に危険である。

 

一方、ロイド・オースティン米国防長官など他の西側諸国の指導者たちは、真の意味で多極化した世界は、核対立や核紛争を必然的に引き起こすものだと警告している。

 

ロイド・オースティン米国防長官は、ロシアのウクライナ侵攻は、核武装した国が他国を脅かす世界を予見させると警告し、北京はモスクワと同様に「力が正義となる世界」を目指していると述べた。

 

オースティン氏は、西側民主主義国の国防・安全保障担当者が集まるハリファックス国際安全保障フォーラムで、このように発言した。

 

西側諸国の政治家たちは最近、核戦争の脅威についてよく話している。

 

もし本当に核戦争を心配しているのであれば、核戦争が起こらないよう懸命に努力するはずだからだ。

 

しかし、西側諸国の指導者たちは、外交手段によって中国やロシアと平和を追求するのではなく、今こそ中国やロシアに対して本当に厳しくなる時だと判断しているようだ。

 

最終的には、両政権が崩壊し、西側の価値観と西側諸国が主導する「単一の世界秩序」を受け入れる準備ができている政府に取って代わられることを、指導者たちは望んでいる。

 

西側の政治家たちは、ウクライナでの戦争がロシアでそのような結果をもたらすことを望み続けている。

 

そして、中国が台湾に侵攻することを利用して、中国でそのような結果をもたらす方法を考え出そうとしているに違いない。

 

私たちは、何十年にもわたって多くの政府が倒されるのを見てきた。

そして今、西側のエリートは池の中の2つの大きな魚を狙っているのだ。

 

しかし、あまりに攻撃的であるため、文字通り核紛争の瀬戸際に我々を追い込んでいるのだ。

 

今年初め、アメリカとロシアが本格的な核兵器の応酬をすれば、何十億人もの死者が出ると結論づけた研究が発表された。

 

しかし、本来の核の応酬で死ぬのは3億6千万人程度である。これが良いニュースだ。

悪いニュースは、その後の核の冬に約50億人が餓死することだ...。