世界の銀消費量は年末までに急増し、過去数十年で最大の需給ギャップが発生する見込み。
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【RT】2022年11月20日
https://www.rt.com/business/566760-global-silver-deficit/
米国に本拠を置く銀の監視機関であるシルバーインスティテュートは、最新の報告書の中で、世界は今年、大規模な銀の供給不足に陥る瀬戸際にあると述べている。
同機関の公式サイトに掲載された報告書によると、産業消費者、宝飾品・家庭用品メーカー、個人投資家による世界の銀需要は、2022年末までに昨年比16%増の12億1000万オンスと過去最高を記録すると予想されている。
その結果、銀市場は2021年(4800万オンス)の4倍となる1億9400万オンスの数年来の金属不足に直面している。
COMEXとロンドン地金市場協会(LBMA)が追跡しているロンドンとニューヨークの保管中の銀在庫は、今年に入ってからすでに約3億7000万オンス(25%)減少していると報告書は述べている。
同機関は、銀の需要増加の大きな要因の一つとして、自動車に搭載される電子機器の増加に伴い、自動車メーカーによる消費が急増していることを挙げている。
また、5G技術の幅広い採用や、グリーンエネルギーに向けた世界的な動きも需要に影響を与えている。
例えば、ソーラーパネルの生産者は、ますますこの金属を買いだめするようになっている。
最後に、インドの銀需要は、消費者が低価格を利用して2020年と2021年に減少した在庫を補充したため、今年ほぼ2倍になった。
銀価格は今年およそ10%下落し、1オンス21ドルとなっているが、これは主にドル高と米国債利回りの急上昇を受け、投資家がこの金属を売ったことによる。