7月4日(月曜日)以降、全国の店や企業で価格が劇的に上昇した。
【france24.com】2022年7月8日
7月4日(月曜日)以降、全国の店や企業で価格が大幅に上昇した。
ブエノスアイレス(AFP)発】インフレに苦しむアルゼンチンでは、経済相の辞任に端を発した政治危機が市場を混乱させ、非公式為替レートの高騰に伴うパニック買いと性急な値上げをもたらす恐怖心を生んでいる。
「毎日、ライオンを狩りに行くようなものだ」と、ルイス・サッコ氏は首都ブエノスアイレスにある電気店の前でAFPに語った。
7月2日(土曜日)には、アルベルト・フェルナンデス大統領の中道左派連合「フレンテ・デ・トドス(みんなの党)」内部からの数カ月にわたる圧力により、マルティン・グスマン経済相が辞任した。
グスマンは、440億ドルの債務を再編するために国際通貨基金と交渉するアルゼンチンのチーフ交渉官であった。
しかし、フェルナンデス大統領とその副大統領であるクリスティーナ・キルチネル元大統領の権力闘争の巻き添えを食った。
連立政権内の前大統領の有力派閥がグスマンの財政政策に反対した結果、彼は辞職し、キルチネルに忠実なシルビナ・バタキスが後任となった。
バタキスは、農業大国アルゼンチンの長年の経済危機を乗り切る舵取りをしなければならない人物である。
「シャッターを開けるかどうか分からない不安な週末を過ごし、そして7月4日(月曜日)は破局を考えていた」電気店主のサッコは、「人生で最も長い日曜日だった」と語った。
闇市場のペソは、7月4日(月曜日)に1ドル=239円から280円まで一時的に下落し、その後250円で安定した。公式為替レートは132である。
■■ コストで決まらない価格
しかし、不安とパニックの中で、消費者はすぐに物価が上がるのではないかと恐れ、多くの企業で実際に売上が急騰した。
これは、長年にわたる高インフレに悩む日本にとって、大きな懸念材料である。
「地震はなかった。とサッコは言った。
しかし、待っていれば値上がりするとわかっているから、みんなも買っている。今が株の売り時なのだ。
彼は、数週間前に15%、今週はさらに5%値上げし、輸入品も現在30%値上げしている。
過去12カ月で60%を超えたインフレは、政治的なソープオペラに心を奪われている一般のアルゼンチン人を苦しめている ルイス・ロバヨ AFP=時事
金物店を経営するフェルナンド・アゴーテは、物価にほとんど変化がないにもかかわらず、当初はパニック買いが起きていたが、「落ち着いてきた」と話す。
しかし、逆に、多くのサプライヤーが販売を一時停止し、価格がどうなるか見極めてから新たな注文を受けている。
「多くの不安、多くの投機があった。本当の値段がどこにあるのか、誰も知らない。
幸いなことに、7月4日(月曜日)に販売を停止したのは1社だけだった。
フロレスタ地区にあるペンキ屋では、価格は20%上がったが、販売量は落ちなかった。
「全部売れたよ」と店長のレオは言った。しかし、物資は補充されなかった。
「納品したのは1社だけだ」。
レオは、来週にはサプライヤーが「価格と支払いの条件をすべて変更するだろう」と予想している。
20年以上この商売をしているレオは、アルゼンチンの経済危機を何度も経験している。
「今回は、人々がお金を持っていて、消費しているのだから、異常なことだ。ここ数日、私たちは狂ったように売れ、オンライン注文は爆発的に増えている」と彼は付け加えた。
■■ 慎重を期すべき時
政権交代は、労働者が2年に1度の給与ボーナスを受け取り、現金があふれる時期に行われた。
しかし、「不必要なインフレの雪だるま式に膨らまないよう、現状以上に物事を変えないよう、慎重にならなければならない。と、建設資材会社を経営するアルベルト・ソレンティーノさん(60)は言う。
彼は「国産品は6〜10%、輸入品は10〜20%の値上げになるだろう」と予想している。
最も値上がりが激しいのは食品業界だと、消費者は言う。
「バナナ、パパイヤ、メロンなど外国から入ってくるものは7月4日(月曜日)から30パーセントも上がった」とフロレスタで青果店を営むジョン・キンテーロス氏は言う。
「人々はまだ買っているが、少なくなっている」と語った。
ビラ・クレスポ地区の自然食品を扱う店には、値上げしていないことを知らせる張り紙がある。
リリアナ・デ・ロス・サントスは、「私たちは、できる限り価格を維持することに決めました」と言い、「それはリスクです」と認めた。