米国海軍と空軍は、ハイテク指向エネルギーシステムの5年間の研究努力をまもなく完了する。
高出力マイクロ波で敵機を撃墜するために設計された米軍の試作兵器「Tactical High Power Operational Responder(THOR)」© US Air Force / John Cochran
【RT】2022年7月1日
https://www.rt.com/news/558239-pentagon-microwave-weapon-tests/
米国防総省の開発者によると、米軍は新しい高出力マイクロ波兵器の「基礎試験」を実施する予定だ。
また、敵の「ドローン群」を落とすことを目的とした別のマイクロ波システムについても進展があったことを明らかにした。
高出力電磁波非誘導攻撃兵器(HiJENKS)の最終試験は、空軍研究所(AFRL)と海軍研究所が共同で、カリフォルニア州のチャイナレイク近くの軍事基地で実施する予定である。
AFRLの高出力電磁石部門を率いるジェフリー・ヘゲマイヤー氏は、この兵器はまだプラットフォームが見つかっていないと述べ、その小型化によって戦闘での様々な用途が可能になると指摘した。
「この技術を実証する試験が終われば、より具体的な用途を検討し始めるだろう」と、6月末のブリーフィングで記者団に語っている。
HiJENKSは、10年以上前に行われたCounter-electronics High Power Microwave Advanced Missile Project(通称CHAMP)を基に、高出力マイクロ波を使って敵の電子機器を無力化するように設計されている。
THORのプログラム・マネージャーであるエイドリアン・ルセロ氏によれば、空軍は、軍隊や軍事基地を脅かすかもしれないドローンの群れを「無効化」することを目的とした、別の指向性エネルギーマイクロ波システム、Tactical High Power Operational Responder(THOR)についても前進させているとのことだ。
「銃やネット、レーザーシステムなど、ドローンシステムに対抗するためのエフェクターは他にもある」と、ルセロは同じ6月の記者会見で述べている。
「しかし、THORがもたらすものは、影響を与える範囲が広く、交戦時間が短縮されることです」。
THORのプロトタイプは最近テストのために海外に送られ、その間に開発チームはシステムの範囲を広げ、出力を上げることを試みた。
ルセロは続けて、この武器はテスト中に94%の信頼性があり、「実世界」で役に立つことを証明したと付け加えた。