クルド労働者党の集会をめぐり、欧州2カ国の大使がアンカラに召還された。
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【RT】2022年5月31日
https://www.rt.com/news/556385-turkey-warning-france-germany/
トルコ外務省は、ドイツとフランスの大使を召還し、自国におけるクルド労働者党(PKK)の野放図な活動に対して抗議の声明を発表した。
アンカラは、すべてのNATO加盟国、特に加盟しようとしているフィンランドとスウェーデンに、反トルコのテロリスト集団へのいかなる支援も容認しないと警告している。
5月31日(火曜日)に国営アナドル通信とのインタビューで、メヴルト・カヴソグル外相は、アンカラがテロリストと見なすPKKやその他の組織がフランスとドイツでデモを行った後、トルコは最近その活動が活発になっていることを懸念している、と述べた。
「我々は、テロリストのシンボルや旗がデモされた集会のことを話しているのだ。昨日、ドイツとフランスの大使が外務省に召還された。テロ組織のそのような行動に関するメモを渡された。我々は彼らに厳重な警告を与えた」とカヴソグル大臣は述べた。
同大臣は、アンカラの対応を促した表示について具体的に言及しなかったが、ドイツ、フランス、ギリシャ、イギリス、スウェーデン、スイスのクルド人青年運動が現在行っている長征のことを指しているものと思われる。
5月29日(日曜日)に始まり、数日間続くと予想されるこの行進は、トルコ、シリア、イラク、イランの間に広がる分離主義的領土であるクルディスタンに対するトルコ国家の侵略と「大量虐殺攻撃」の疑いに対して抗議するために行われているものである。
この運動は、クルド人指導者アブドゥラ・オカランの自由を求め、現在南クルディスタン(イラク北部)でトルコ軍と戦っているゲリラとの連帯を表明している。
外相の発言は、トルコがスウェーデンとフィンランドのNATO加盟に反対し続ける理由を説明する中で、テロ集団へのあらゆる支援を停止するというトルコの要求を満たすまでは北欧諸国の加盟に同意しないというアナカラの立場を改めて示したものであった。
同氏は、両国がPKKやそのシリア分派のYPG、2016年のクーデター未遂の背後にいるとアンカラが考えているFETOなどのテロ集団に政治・軍事・経済支援を提供し続けている事実を指摘した。
カヴソグルはまた、両国がこれらの組織のメンバーがトルコで起訴に直面しているにもかかわらず、引き渡しを拒否していると指摘した。
NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長が、トルコにフィンランドとスウェーデンとの会合を同盟本部で開かせようとしたことについてコメントを求められたカヴソグルは、こうした努力に感謝しているものの、アンカラにはアンカラなりのやり方があると述べました。
「この問題を解決するための外交に反対しているわけではない。事務総長の努力に感謝する。しかし、我々はすでにこの2つの国に我々の要求に関する正式な文書を渡している。回答を得る前に再び会合を開くことはできない」と述べた。
トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、自身が大統領である限り、テロ支援国家のNATO加盟を決して認めないと述べ、フィンランドとスウェーデンの加盟申請に対し、アンカラの懸念に適切に対処するまでトルコはゴーサインを出さないだろうと繰り返した。
北欧2カ国の代表団は先週トルコ側と会談し、アンカラが過激派とみなす集団の取り締まりを含む要求リストを出された。しかし、エルドアンはこの会談を不誠実なものだと非難している。
「彼らは正直でも誠実でもない」と彼は言った。「必要な措置を取らず、テロリストがストックホルムの街を自由に歩くことを許し、警察で彼らの警備をしている」と。
フィンランドとスウェーデンは共に5月15日、ロシアのウクライナに対する軍事攻勢をNATO加盟の動機に挙げ、中立の歴史を断ち切ることを決めた。しかし、トルコとクロアチアは、自国の安全保障上の懸念が解決されない限り、加盟申請を妨害すると脅している。