フランス大統領選挙。破れた投票用紙のしるしと不正選挙の噂

   小さな破れがあるマリーヌ・ルペンの投票用紙は無効です。写真提供

 

最近のほぼすべての選挙と同様、いわゆる「安定した民主主義国家」であっても、結果発表後に不正疑惑がSNSに登場することがある。

 

例としては、2020年のアメリカの大統領選挙や、2018年のスウェーデンの選挙では、選挙管理局のシステムがクラッシュし、システム再立ち上げ時にSDの数字が急落していたことがある。

 

また、投票用紙の紛失や破棄も報告されていた。今度はフランスで同じ現象が起きたようだ。

 

【フリーウエストメディア】2022年5月1日

https://freewestmedia.com/2022/05/01/french-presidential-election-torn-ballot-papers-and-rumors-of-election-fraud/


フランスの複数のソーシャルメディアユーザーが、郵便受けに届いた選挙資料で事件が起きたと報告した。多くの有権者が、マリーヌ・ルペンに適用される投票用紙に、ほとんど目立たない小さな破れ跡があり、投票用紙が無効となるようなことがあったと述べられている。

 

フランスの選挙法では、何をもって投票が有効か無効かについて細かく規定されている。フランスでは、投票用紙にメモや削除があったり、破れていたりすると、その票は無効となる。

候補者でない人に投票した場合や、封筒の中に複数の投票用紙が入っている場合も、投票は無効となる。

 

無効な投票用紙は、白紙の投票用紙と同じように、数えることができない。憲法審議会はこの決定を次のように正当化している。

「大統領は、投票数の絶対過半数によって選出される。白紙票を投票数に直すと、第1ラウンドの判定が難しくなる。第2ラウンドでは、最多得票の候補者が、相手候補の票+白紙票より多く得票しなければ、当選できない。」

 

結果が発表されるとすぐに、4月24日(日曜日)の夜、2つの候補者は、選挙結果を認めた。しかし、遠くから誰もが同じことをした。

 

4月30日(土曜日)の時点で、マリーヌ・ルペンの投票用紙が「無効にするために故意に破かれた」という噂がソーシャルネットワーク上で流れていた。5月1日(日曜日)の午後には、マリーヌ・ルペンの投票用紙が「隠されていない」ことを確認するために、投票所をチェックするよう求める声もあった。

 

5月1日(日曜日)の夕方、テレビ局France 2の特集で数値に誤りがあるとして、直ちに不正選挙の証拠と解釈された。エマニュエル・マクロンの58.5%という結果と矛盾して、ルペン氏の勝利となる得票数が表示されたのだ。

 

「技術的なミス」によるものだと説明する編集者からのメッセージにもかかわらず、この噂は広がり続けている。

5月2日(火曜日)には、「市民団体」が票の再集計、あるいは再選挙を要求している。「不正選挙事件」で「だまされた有権者」を弁護する2人の弁護士を委任する委任状が出回っている。

 

これはもちろん、ドナルド・トランプ氏の敗北後のアメリカでの反応を彷彿とさせる。このため、アメリカの政治家の中にもフランスの選挙についてコメントする人がいて、アリゾナ州上院議員ウェンディ・ロジャーズは、結果発表の直後にこうツイートしている。

マクロンが選挙を盗んだ。もっと掘り下げろ、フランスの愛国者たちよ!」

このツイートはその後、ツイッターによって「誤解を招く」というタグが付けられたが、フランスの選挙が操作されたという見方は今も続いている。

 

マリーヌ・ルペン有権者のほぼ3分の1は、すでに選挙が不正に操作されたと考えていることが、特にポピュリストである国民集会候補の支持者の間で、選挙プロセスに対する不信感が広がっていることを強調する調査結果で明らかになった。

 

Ifop研究所の調査結果は、第2ラウンドの投票前に発表された。有権者の約14%が選挙結果が改ざんされると答え、さらに31%がわからないと答え、不正がないと確信しているのは55%に過ぎなかった。

ルペンの有権者では、30%が選挙が不正に操作されていると考えていた。