召天式(お葬式)に参列した

お葬式(クリスチャンの場合は召天式というが)、フィリピンで初めて参列した。
先週90歳で亡くなったガムさんのおばあさんの式で、ネグロスやミンダナオ、またボホールの西南部など遠方からも親族や知り合いたちが駆け付けた。

こちらの葬儀は1週間位かけて行われるので、すでに先に来た人もいるようだが、今日は召天式の礼拝と、墓地での埋葬を行う最後の日だった。

こちらの葬儀は数人を除いてほぼ普段着で、香典(クリスチャンの場合はお花料という)なども不要。形式ばっておらず明るい雰囲気だ。席順なんかもなく適当に座っている。全く他人の私たちがなぜか前から2列目に座っていたくらいだ。

 

礼拝はおばあさんがアーロンと一緒に住んでいたパングラオ島の自宅で行われた。1時からだったがその前にみんなでお昼ご飯。今日は朝から強い雨が降ったりやんだりだったが午後からは割と晴れて暑くなった。
右が棺。白いブラウスとベージュのスカートをはいて、化粧をされていた。

  

礼拝の司式は韓国人宣教師のパスター・ソン。毎月1回私たちの教会の礼拝メッセージをしてくださっている。生前イエス・キリストを自分の救い主と信じた人は天国へ行けるという明快な内容だった。
天国(神さまのところ)の想像もできない素晴らしさ、天国でまた会えるという確信があるためか、キリスト教の葬儀は明るく希望がある。
また、礼拝後は身内の何人かが挨拶や故人の思い出などを語り、涙ながらに語った人も2、3人あった。

亡くなったおばあさんと一緒に長らく住んで面倒を見ていたアーロンも挨拶のため前に出たが、その途端、涙ぐんで喋れなくなってキッチンへ隠れてしまった。
後で会ったときはまたニコニコしていたが“僕、なんで泣いちゃったんだろう?”と私に聞くので“長い間ずっと一緒に住んでいたからじゃないの?”と答えた。

礼拝後、棺を皆でかついで運びだし、車に乗せた。葬儀屋さんのスタッフの若い男性が2人いた。

 

墓地へみんなで向かった。そして墓地に到着。

 

それぞれの墓地は大きさも見た目もいろいろ。

 

中には家の室内のようにきれいなのも。フィリピンでの日本のお盆みたいな時期があって、その時に家族親戚墓地に集まってそこでワイワイ飲み食いし、そこで1泊したりする習慣があるらしい。

 

最後のお別れ。埋葬の前にパスター・ガミからメッセージと祈り。おばあさんの下のお棺は半年前に亡くなったおじいさんのもの。

 

棺はさらにコンクリートのお棺に入れられ、皆がめいめい中にお花を入れる。終わったら、作業員の方がセメントで入り口をふさぐ。

これで解散。ジュースやスナックがその場で配られみな食べながら話したりしていた。その後親族中心にロッティさんのリゾートへ移動した。私も行きたかったが今日はまだやることもあったので帰った。

今日はボホール内でかなり遠方からはるばる来られた牧師たちもおり、私も面識があって久々に挨拶できた人もいて、とてもうれしかった。また来てねと行ってもらったりでありがたかった。

  

墓地に生えていた薬草を取っていた教会メンバーのレジ(25)。名前を忘れたがピンクの5弁の花が咲く草で、腎臓や免疫向上に効くらしい。こっちの人は若い子でも薬草知識が普通に備わっている。これは葉っぱも根も茎も全部煮出して飲むらしい。すごい苦くてまずいと言っていた。

■おまけ情報

こっちでは自分や家族の葬式代のため、積み立てをする保険屋のような会社があり、月300ペソ(約600円)程の積立金で、10年後位にはそのお金を使うこともできるシステムがあるらしい。
入っておくと今回のように、葬儀屋さんが棺の調達やデコレーションをしてくれ、棺を乗せる車とスタッフを出してくれるそうだ。掛けたお金が無駄にもならない手ごろで便利なシステムだ。