土曜は“安全食品”買い出し日

土曜は夫婦で買い出し。卵を買うだけで隣町にまで行かなければいけなくなったのは本当に不便なことだ。食べられる野菜も、半分以下に減った。

私たちが汚染食品を避け、マスク・メガネを着用し、外食を止め(やむを得ない場合は外国産と分かるようなものを食べるようにした)…等々、内部被曝を避ける生活やツイッターなどで放射能汚染の危険性を訴えるニュースを拡散するなどの事を始めたのは、移住を決めた6月後半からだ。
ほんの半年前までは、値段とある程度の添加物を気にする程度であとは自由に食材が選べていたわけだが、そんな日々はもはや遠い昔のようだ。

悔やまれるのは、5月7日に結婚したので311後は結婚準備と仕事で忙しく、ろくに原発放射能ニュースをチェックしていなかったことだ。そのため、3か月余り放射能に関して無防備でいてしまった。その頃、周りの誰かが危険性を伝えてくれていたら……と思う。だから今は、偽りだらけのマスコミ情報しか得られず、逃げることも放射能汚染を避けることもしていない無防備状態な人に、できるだけ正しい情報やマスコミでは隠されている情報を伝えたいと思っている。

もちろん、安全だと信じている人には危険性を伝える以上のことはできないし、また、しない。311から8か月、いろいろな考え方の人がいることが十分分かったからだ。私としては、東日本の人は西日本か国外へ逃げたほうがよいという考えだが、すべての人ができる訳でもないだろう。できない理由については、それが正しかったのか後悔すべきことだったのか、いずれ時が来たらその人自身が知ることになるだろうと思う。だから私は今は肯定も否定もしない。
何せ世界が体験したことのない規模の事件なのだ。誰にも現時点で正確な被害予想はできない。だからこそ各自が情報を集めて判断し、自分自身で決断しないといけない。

さて、食べ物の話に戻るが、幸い私たち夫婦は食べ物にさほどこだわりがない。これが食べられないと本当に辛い!というほどのものはない。(私は基本自炊生活、ジャンクは避けるという点にはこだわっていたが)
比較的簡単にいろいろなものを諦められたほうだと思う。ただし、長期的には分からない。長期滞在の宣教師などが、数年経つと刺身が食べられないなどの“食物的ホームシック?”にかかってすっかり病んでしまうことがあるそうだ。(そして食べたかったものを与えるとケロッと治ることもあると聞いた)
内部被曝を避ける生活をしている人で、刺身、寿司が食べられなくなったことを悲しんでいる人は多い。日本人から魚を取ったら……病んでしまう気持ちも分からないではない。